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『いちご白書』をもう一度

 

その映画『いちご白書』は見たことはないが、バンバンが歌ったこの歌はとても好きだった。だが後に社会人になって改めてこの歌を聴いた時、歌詞の中で疑問に感じる箇所があった。

 

 「就職が決まって 髪を切ってきた時 

  もう若くないさと 君に言い訳したね」

 

当時若者の長髪は当たり前だったが、一般的に大学生は就職試験の前に髪を切るわけで、この主人公のように就職が決まってから髪を切るというのは不自然だ。ちなみにこの歌の作詞は荒井由実さんで、天下のユーミンに文句など言える身分ではないが、ばんばひろふみ氏もこのフレーズについては妙な印象を持ったと語っている。

 

いずれにしてもこの歌は、学生運動を経験したものの挫折し、卒業後は会社の歯車となって働くしかなかった若者たちへの鎮魂歌なのかもしれない。だがユーミンがこの歌を作詞したのが20歳の時であることを考えると、やはり彼女の天才ぶりに感心するしかない。

まぁいつ髪を切ろうが、それが鎮魂歌であろうがなかろうが、それはどうでもいいことで、私にとっては聴くだけで大学時代の友人の顔が懐かしくよみがえる「思い出のメロディー」なのだ。

author:辻ひとし, category:エッセイ, 22:53
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