RSS | ATOM | SEARCH
小中一貫教育の取り組み(呉市)

副議長あいさつ.gifレクチャー中.gif

 

教育民生常任委員会の視察研修最終日。広島県呉市役所を訪問し小中一貫教育の取り組みにレクチャーを受ける。

呉市では平成12年度に文科省から小中連携の研究開発の指定を受けたことをきっかけに平成19年度から全中学校区で小中一貫教育を開始している。学習指導要領を踏まえたうえで、義務教育9年間を「4・3・2」の3つに区分し、特に「中1ギャップ」といわれる小学校から中学校へ移行する中期に重点を置いた取り組みを実施している。

具体的には、中学校の教員が小学校に行って専門性を生かした「乗り入れ授業」を行っているほか、児童生徒の合同行事や合同授業、小中一貫教育推進加配講師による英語教育などを実践している。導入効果として、自尊感情の向上や暴力行為加害生徒数・不登校生徒数の減少、学力の向上が見られ、中1ギャップの解消につながっているとのことだった。

しかしながら、これらの小中一貫教育導入の目的を果たすために現場の教員に対して小中合同研修や部会別研修、学びの改革推進研修、小中一貫教育推進コーディネーター研修など様々な研修が課せられるなど、教員の多忙化に拍車をかけているような印象を受けた。

更には同じ校舎に小学生と中学生が「同居」することによる不具合や同じ学校なのに校舎が分離しているなど教員間の連絡がタイムリーに行えない要素も見られた。校長も小学と中学で別々に存在し、職員室も小学生担当の教員と中学生担当で別々な学校もあり、協力体制の構築やカリキュラム編成においても課題があるものと考える。

また「4・3・2」の区分で教育すると言いながら、6年生修了時点で小学生としての「卒業式」と中学生になる「入学式」を挙行するなど、うたい文句と内容がちぐはぐな一面もあった。

何事もメリットとデメリットがあるのは当然だが、「4・3・2」の小中一貫教育は二学期制と同様、日本の教育風土には合わないのではないかと思う。

author:辻ひとし, category:視察研修, 20:17
-, -